2013年1月29日火曜日

明日の広告

大手広告会社にてクリエイティブディレクターを務めるクロスメディアキャンペーンの第一人者、佐藤尚之氏による広告論。

5年近く前の書籍だが、インターネットの普及に代表される環境変化によって散々な状況になってしまった広告の現状と、今後向かうべき方向性が纏められている。

・そもそも見てもらえない:マスメディア接触率・視聴時間の低下
・見ても興味を持ってもらえない:情報過多なので不要な情報は積極的にスルー
・興味を持ってもメッセージを信じてもらえない:友人・有識者のクチコミを信じる

この点、一消費者の肌感覚としても非常に納得感がある。テレビCMとか、商品のいい所取りで騙そうとしているんだろうと穿って見てるなあ・・・。

ただマスメディアに広告を打っても効かない時代になったからこそ、とことん消費者本位に考えるスタイルが重要となる。
ターゲットユーザーの生活スタイルを分析し、コンタクトポイントを抽出し、あらゆるメディアを駆使して、そのユーザーだけに個別最適化された広告を設計する、”コミュニケーションデザイン”に注力する必要がある。

広告の位置づけを、企業のソリューションとしてではなく、消費者のソリューションとして捉え直す。そんな本質論を押さえられる良書。

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佐藤 尚之

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