2013年2月14日木曜日

工学部・水柿助教授の解脱 The Nirvana of Dr.Mizukaki

森先生の自叙伝のようなフィクションのような水柿助教授シリーズ最終巻。

愛犬パスカルが迎えられ、水柿家の重心がパスカルに移った。僕自身も愛犬家なので、パスカルを大事にして共に生活する様子はとても共感できる。犬と生活するというのは、犬中心の生活をするということ。(両親に任せきりとなっていたけれど)小さい頃のおしっこの世話とか大変ですよね。

また、小説が大ヒットしてベストセラー作家となり、一生お金の心配が無くなったことの生活への影響が素直に書かれている。制約条件は無くなりより自由になったが、それでもコアとなる価値観は変わらない。人を支配したいという要求は無く、自分の思い通りのことがしたい、未知のものへ近づきたいという要求だけがある。そんな素直な気持ちが根底にあるからこそ、彼の諸作に惹かれるのだろう。


工学部・水柿助教授の解脱 The Nirvana of Dr.Mizukaki (幻冬舎文庫)工学部・水柿助教授の解脱 The Nirvana of Dr.Mizukaki (幻冬舎文庫)
森 博嗣

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