2013年2月1日金曜日

2012年の ” カピバラ ” ブームを振り返る

ここ最近、ちょっとした思いつきがあるとGoogleトレンドに打ち込んで検索結果の推移を見て楽しんでいる。リアルイベントのWebへの波及効果(弾力性)が垣間見え、好奇心が刺激される。

2012年 / 日本 Web全体を対象に、個人的なお気に入り動物である ”カピバラ” の検索結果を確認してみた。

Googleトレンドで確認してみると、2012年、キーワード ”カピバラ” の検索結果*には、春(4/29~5/5)と冬(12/16~22)、2つのピークがあった。
(*検索ボリュームの最大値を100とする指数値)



キーワード ”カピバラ” の検索結果は2つの対象へのニーズを表している。
ⅰ) キャラクターグッズ カピバラさん
ⅱ) 動物園にいるリアルカピバラ

キーワード ”カピバラ” は両対象へのニーズを内包してしまうため、包含関係を考慮し、まずⅰ)がピークに効いているか確認する。

ⅰ)キャラクターグッズ カピバラさん を念頭に、キーワード ”カピバラさん” の検索結果を確認してみる。すると、春のトレンドには効いているものの、冬のトレンド*の決定打ではないことが分かる。

(*キャラクターグッズという特性故に、例年クリスマスシーズンの12月半ばに検索が増加している。ショッピングカテゴリに絞るとこの期間が最大になるが、当該カテゴリは検索クエリの10%未満なので、決定要因からは除外している)




冬のトレンドの主な要因は ⅱ)動物園にいるリアルカピバラ だと考えられる。

その前提でリアルカピバラに関連する頻出キーワード ”カピバラ 温泉” の検索結果を確認すると、想定通り12月にピークが発生している。テレビやオンラインニュースで、風物詩である動物園のカピバラが温泉に入浴する様子が報道されたためだと思われる。


では、ⅰ)キャラクターグッズ カピバラさん が喚起した、春のトレンドの要因は何だったのだろうか。

期間的にGW関連キャンペーン(限定グッズ・ショップ)かと思い”カピバラさん 限定”で調べてみたが、該当期間に際立ったピークは現れなかった。
仮説に漏れがあると思い直して、Googleニュースでピーク期間を指定しニュース記事を調べてみると、母の日に向けて、4月上旬から5がつ上旬にかけて、全国のセブンイレブンでカピバラさんキャンペーンが張られていたことが判明した。この要因が寄与していた可能性は高い。

カピバラさんと一緒に似顔絵で伝える「お母さんありがとう」 2012/4/16
http://www.j-cast.com/mono/2012/04/16129082.html

以上より、やや強引だが、ⅰ) キャラクターグッズ カピバラさん と、ⅱ) 動物園にいるリアルカピバラのコラボレーションにより、お互いのトレンドを活かした協働による収益拡大の余地があるとの示唆が得られる。
例えば、現在実施している伊豆シャボテン公園とのコラボ企画も、カピバラ温泉のトレンドを考慮し11月~12月前半には開始すれば、より多くのカピバラさんファンを獲得できたのではないか。

複数年での時系列トレンド等、深耕すべき課題は残されているが、本稿での言及はここまでとしたい。ありがとうございました。

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