2011年3月4日金曜日

任天堂、岩田社長のビジョン

華々しく報じられたiPad2とは対照的な、GDC(ゲーム開発者会議)@サンフランシスコ、任天堂岩田社長の基調講演より抜粋。(http://www.nintendo.co.jp/n10/gdc2011/index.html

プラットフォームビジネスに働くインセンティブ
スマートフォンやソーシャルネットワークのプラットフォームの目的は、そのプラットフォームがつくられた目的もそうですが、私たちとは異なっています。これらのプラットフォームには、ビデオゲームソフトの高い価値を維持する動機がありません。彼らにとっては、コンテンツは誰か他の人が作るものであり、彼らのプラットフォームにより多くのソフトを集めることが目標となります。より多くの量を集められればお金が流れるのです。量こそ利益の手段であり、価値は大した意味を持たないのです。

任天堂が定義する"イノベーション"
簡単なことです。私たちは常に自問をしています。「いま不可能だと思っていることで、可能にできることはないだろうか?」と。

エンターテイメントビジネスの本質
この産業が進化して、供給手段やビジネスモデルが変化しても、変わらないことが一つあります。第一に必要なもの、それはやはりコンテンツなのです。

隆盛を極めるプラットフォームビジネスの裏で、コンテンツレイヤーとデバイスレイヤーで地道にイノベーションを続ける任天堂。その地味ながらも、しかし着実な歩みこそ注視すべき。そう感じさせる素晴らしいスピーチだった。

0 件のコメント:

コメントを投稿