2014年4月5日土曜日

爆速経営 新生ヤフーの500日

宮坂現社長によるYahoo! Japan新体制の挑戦記。Yahoo! Japanの隆盛を支えたカリスマ経営者、井上雅博氏から経営を引き継いだというだけありプレッシャーも大きかったようだが、「10倍挑戦、5倍失敗、2倍成功」という意思決定の「量」を積むことで学習曲線を上げて行く経営スタイルを掲げ、大きな成長を実現。とにかく、意思決定のスピード感には圧倒される。

新たな体制を始めるにあたり、まず経営チームの組成と達成目標(登る山)を決めたという。組織の閉塞感を打破するために、非現実的ではないが今のペースでは絶対に達成できない水準に目標をセットする。「201X年までに、営業利益を2倍にする。」と。その上で以下のようなイニシアチブを策定し、戦略に落とし込んでいった。

・オンリーワン
・異業種最強タッグ
・未踏領域への挑戦
・スマホファースト

何よりも、爆速という言葉の浸透が会社に一体感とカルチャーを生み、改革に非常に大きな貢献を果たしたように思える。「宮坂社長は何よりも言葉にこだわる。聴衆の頭にすっと入ってくるような、端的で理解しやすいフレーズを選んでいる。」とあるが、社員5,000人、時価総額3兆円に迫る大組織を動かすためには、シンプルで力強い言葉を執拗に訴え続けるしかないのだろう。非常に勉強になる。

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蛯谷 敏

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